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一般社団法人 日本飼料用米振興協会 [j-fra]  ジャフラ

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【政策提言】日本飼料用米振興協会・理事会で現状を踏まえ、アピールの実現のために提言をまとめました。


【政策提言】   一般社団法人 日本飼料用米振興協会   2022年10月4日
◆飼料用米の推進方策@⇒法制化による裏付け

● 飼料用米への交付金は1,000億円以上に達しているが何ら法的根拠がない。
  今後、 食料安全保障の要として法制化していくべきである。
  スローガンは次の3点である。
   @ 飼料用米等はわが国の食料安全保障の最大の要である。
   A 飼料用米等は水田を水田として次代へ継承していく要である。
   B 水田 (国土) と畜産を結び付け循環型畜産農業の要である。

◆飼料用米の推進方策A⇒ 新たな保管 流通体系の構築(籾米流通を基本にすべき)

● 飼料用米の保管・流通コストはJAを中心とした流通体制のなかでは食用米と飼料用米が一緒のプール計算である。
● 飼料用米の生産者手取りが 「ゼロ」、 あっても 「極わずか」という状態では多収のインセンティブが働かない。
● 飼料用米は太平洋岸にある配合飼料メーカーの飼料工場まで運び込み、 他の原料と混ぜ合わせている。
● 飼料用米を主原料とすれば、配合飼料工場で配合するのではなく畜産農場で副原料と混ぜ合わせて給与できる。
飼料用米の物流は籾米で常温保管、 常温流通とし地産地消が原則とするべきである。 その観点からの支援が求められる。

◆飼料用米の推進方策B⇒多収栽培に向けた支援策の強化

1)  飼料用米の多収を実現するには、地域に合った専用多収品種の導入が不可欠である。 この専用多収品種の種子増殖は各県に任されているが、 地域によって温度差はかなりある。 そこで、 各県にまかせるのではなく民間や団体が種子増殖を行い普及できるように支援策を拡充する必要がある。

2)  真に低コスト生産ができるようにするには、それなりの条件整備が必要である。その最大のポイントは堆肥の多投入である。 単収1t レベルの多収を実現するには、それに対応した施肥が必要である。 食用米生産では窒素成分量で施肥量は10a当たり6~8kgであるが、 専用多収品種はこの3~4倍程度の施肥量が求められる。
●高度複合化成肥料でこれだけの施肥を行うと肥料代はかなりのコストアッ
プの要因となる。 したがって、 投入資材でコストがかかる施肥は家畜のふん
尿を発酵させた堆肥の多投入が要となる。 そのためには、 堆肥を散布する機
械の導入やコントラクターによる堆肥散布作業への支援か必要がある。

◆ 飼料用米の推進方策C⇒水管理と意識改革

● 食用米栽培の水管理と飼料用米の水管理は多くの場合、 作業競合を避けるため時期がずれている。 一般的には食用米の収穫後に飼料用米の収穫が行われているが、 作期がずれると飼料用米の水田に用水が届かないということが発生し、 不稔が多発する。
● これを避けるためには食用米と飼料用米の水系を分けて管理する必要がある。こうした現場での水管理の調整についても支援が必要である。
● 飼料用米を現場で定着させていくための課題は山積しているが、 その最大の課題は「農家や関係者の意識改革」 である。 食用米ではなく、 家畜用の飼料穀物を作るということに対しては、 抵抗感があるように見受けられる。
● この課題を打破するには農家だけでなく関係機関やJAなど生産者団体の意識改革が求められる。 飼料用米の定着を図るには関係機関やJAなどがリーダーシップを発揮して両者を結びつけていくことが求められる。


2022年10月5日




一般社団法人 日本飼料用米振興協会 理事会


 理事長     海老澤惠子 中野区消団連 副会長


 副理事長    加藤 好一 生活クラブ生協事業連合会 顧問
 理事・事務局長 若狹 良治 NPO未来舎 副理事長
 理事      柴崎 靖人 昭和産業株式会社 畜産飼料部選任部長


 理事      鈴木  平 木徳神糧株式会社 執行役員 飼料事業部


 理事      信岡 誠治 有識者(元・東京農業大学農学部教授)


 監事      加藤 洋子 中野区消団連